た~とるの投資ライフ

「配当>生活費」達成済 / 株式投資・資産運用の思考整理と備忘録

資産運用イベントで利回り40%を謳う会社を見た日の話

こんにちは、サラリーマン投資家のた~とるです。

前回、投資の年率リターンについて書きました。

 

investsnowball.hatenablog.com

 

investsnowball.hatenablog.com

 

結論としては、

・世界最高の投資家バフェットで年20%

・市場平均株価で年6~7%

これくらいの投資利回りになることを書いています。

 

僕がなぜこの利回りの話をしたかったかと言いますと、以前参加した資産運用イベントで、バフェットを超える高利回りをも可能とする、「年利40%の商品を宣伝する会社」を見てしまったからです。

普通のマネーリテラシーを備えていれば「ん?」と思ってしまうような、そんな投資案件をPRしに来ていたんですね。

今回はそんな昔話を書こうと思います。

 

 

前日譚

数年前の話です。

当時、僕にはそこそこの期間の投資歴があったのですが、投資の勉強は全て本とネットからの情報でした。それらを自分なりに解釈して投資の思考を深めようとしていました。これは完全に独学です。一回くらいリアルでの投資イベントに行ってみたいなという気持ちがありました。

 

それで、ある日たまたま経済系のWEBサイトを見ていると、某イベントの告知がされていました。マネー系雑誌で名前を見るような名のある方も講師で登壇される予定があり、好奇心が出てきて参加してみることにしたんですね。

僕にとって、投資は金銭的実利のためでもあり、ライフワークとして続けたい趣味でもあります。イベントではどんな話が聞けるのか、会場に集まる投資家たちはどんな人達なんだろうとワクワクしたものです。

ちなみに、それまでの人生では、リアルで会う人と投資の話をすること自体が難しかったです。友人や同僚などからは、「株はギャンブル」「大損するに決まっている」「元本が一瞬でも割れたら無理」などというようなネガティブな反応しか返ってきませんでした。

ですので、「資産運用のイベントならリテラシーのある人が集まるんだろう」となおさらのこと大きな期待をしていたわけです。

 

資産運用イベントの会場にて

当日はウキウキしながら会場に向かいました。

会場にいる参加者の人たちは、まあ普通のおじさんや若者でした。特に癖もない、派手でも不潔でもなく、どこにでもいる普通の社会人と推測できます。

 

ところが、なんだか様子が少しおかしい。会場が異常にうるさい。なんだかというと、出展しているブースの方々の癖が強い。参加者は静かなんですが……

・通りすがる度に「うちの話に興味ありませんか?」と声をかけてくる人(10回くらい声かけられました。)

・とにかく声の大きい人

・なんか分からんが目立とうと頑張っている人

はい。やっていることは、どうみても自社金融商品の営業でした。そして、セミナーの大半も自社商品のPRでした。(タイトルは「〇〇業界の今後の動向」みたいな経済系セミナーでしたが、中身は自社商品への誘導でした。)

 

どうやらここはマネーの勉強をする場ではなさそうだな……と気づくのにはあまり時間はかかりませんでした。それでも、せっかく来たのでいろいろなブースを見て回っていました。

 

そんな中、もっとも驚いたのは利回り40%を謳う投資商品を出展している会社でした。モデルみたいな容貌の女性が「利回り40%でーーす!!」と、来場者に声かけしているんですね。立ち振る舞いの雰囲気などから、たぶん、社員じゃないのだろうなと。雇われのコンパニオンさんなんだろか、と思いながら見ていました。

あまり、参加者の方は興味無さそうでしたので、「利回り40%でーーす!!」の声が寂しく響いていたのを覚えています。

 

以前にも書いたように、バフェットですら年率リターンは20%です。手軽に40%稼げるなら目利きのある人が世界中からその商売に群がってきて、たちまち競争過多になるでしょう。「年40%儲かるなら人に教えずに自分でやればよくね?」って話です。

ちなみに、先ほど計算してみたのですが、米国のアマゾン株を上場時に買ってずっと保有していると、2022年現在までの年率リターンは複利で33%くらいでした。年率40%ならアマゾン株を超えます。

 

その状況を見たとき僕はドン引きしましたが、しかしそのときに同時に思ったんですよね。「株や不動産、他の投資利回りの水準が分からない場合はどうなんだろう」って。40%という数値だけが魅力的に見えて、その実現性を検討することができないのではないだろうか。もしかしたらその商品を買われた方もいるのかもしれません。

買ったとして、それがどのような結果になったのかは分かりません。もちろん、本当に数年くらいまでなら年40%の利回りがあったのかもしれません。その場合は僕の目が節穴だったことになります。すいません……

 

もちろん、真っ当な講演もありました。しかし、そんな会社や不動産の押し売りが普通に混じっているのはけしからんと思い、僕は用事が済んだ後に早々に会場を出させてもらいました。

 

まとめ

当ブログでは何度も繰り返して書いていますが、投資で大事なのは自分の頭で考えることです。もちろん、最低限のマネーリテラシーを備えることが必要です。

くれぐれも、倍になる株があると聞いたので買ってみたとか、手っ取り早く年率50%の投資話に乗ってみるとか、セミナーで進められた商品に手を出してみるとか、そういう行為は気を付けてください。

もちろん、そのような投資が成功する場合もあります。しかし、長期の運用戦略としては成立する可能性は低いでしょう。何度も書いていますが、バフェットですら投資リターンは年20%なんですから

 

以上、た~とるでした。