た~とるの投資ライフ

「配当>生活費」達成済 / 株式投資・資産運用の思考整理と備忘録

株がギャンブルではない理由


こんにちは、サラリーマン投資家のた~とるです。

世の中では、昔も今も「株はギャンブル」と言われ続けてきています。

インデックス投資ETFなどの販売高が増えてきてはいますが、個別株などは未だにギャンブルの範疇に入れられているように感じています。僕にとっては由々しき事態です。

今日は、株がギャンブルではない理由を書いていきます。

 

そもそも株とは何か

株とは、「会社の所有権の一部」です。株主とは、その会社の株を持っている人のことです。

 

会社が資金を調達するときには、会社の権利を切れ端にした「株式」を発行して資金を募ります。

会社が1億株発行していてその会社の株を1万株購入したとします。そうすると、1万株/1億株である1/10000の会社保有権をもっていることと同義となります。

 

会社は社員を雇って製品を作ったりサービスを提供して売り上げを稼ぎます。

売り上げから社員の給料を払ったり、機械設備の購入や製品開発の研究費用の経費を払います。後は保有資産の金利のプラスマイナスを加減したり、税金を支払って、残りが利益となります。

 

そもそもの会社の概念として、会社が営利活動して発生した利益は、「株式の保有数」に応じて株主に利益分配されます。

会社の配当政策にもよりけりですので、無配の会社もあります。無配の場合は、その分の利益を事業に再投資し、将来の会社価値上昇を目的にします。

 

株主に配当するにせよ、会社の事業に再投資するにせよ、そこにはもともと「利益」があります。株がギャンブルにならないのは、この利益があるからです。投資の期待リターンが基本的にはプラスになっているんです。他のギャンブルとの最大の違いがここにあります。

 

イメージとしては、1株100円の株を10000株保有しているとします。その1株当たり5円の利益が出ているとしたら、10000株からは毎年5万の利益を上げている状態となります。株主に配当されるにせよ、会社の事業に再投資されるにせよ、この5万円は株主としての利益とイコールになります。

単純に考えてください、会社が稼いだその利益の分、配当か再投資で株主の資産価値が上昇します。それがそもそもの株というものです。

 

一方、本来のギャンブルは期待リターンがマイナスとなっています。

宝くじ、競艇、競馬などは、参加者から集めるお金から運営経費を差し引いて、残ったお金を配分原資とするように作られています。ですので、「出資されたお金の総量」>「出資者への配分総額」が確定しています。平均的な出資者にとって、リターンが確実にマイナスになるんです。

そして、実際のところは一部の当選者にその額が集中して配分されることとなります。

 

イメージとしては、一部の当選者には100万円の出資額から1,000万円のリターンがありますが、平均的な参加者は100万円の出資額に対して40万円しか戻ってこないようなものです。

一見夢があるように思えますが、近視眼的な発想です。投下資金に対するリターンの期待値がマイナスになっていることに注意してください。続ければ続けるほど、期待値のマイナスに沿う形で資金を失っていきます。

 

株の値動きとは

これだけだと株が確実に優位なんですが、ところが、この「株」は市場での日々の値段が変動します。これが原因で「株」=「ギャンブル」と見られてしまっています。

 

株は東京証券取引所などの株式市場で売買されます。しかし株式市場では、会社の将来価値を現在価値に割り戻して評価する手法で大金が投入されています。ですので、将来価値の変動が予想される事態があると、大きく現在価値が変動し、現在の株価も大きく上下することとなります。

また、この将来価値の予想には中央銀行金利や、政府の政策、業界の未来予想などで変わってきます。かなり不確実要素を含んでいて、100%将来を読むのは不可能ですが、その不確実な予想に基づいた株価が形成されていることが多いです。

 

そのため、どのような株であっても市場の変動の波を免れることはできず、株価の変動で購入価格を元本割れすることが多々あります。1株100円で買った株が95円や90円になることは日常茶飯事です。

ですが、この時点で元本割れするギャンブルと捉えるのは早計です。前段でも書きましたが、会社が稼いだ利益の分、配当か再投資で株主の資産価値が上昇します。

元本が90円に下がったとしても、この会社が1株当たり5円の利益を出していれば、1株10円分のマイナスは、2年でペイできます。

一時的に元本を割れようが、会社が利益を上げる上では、会社価値は増大していきます。その分、株主としての価値も、保有株数に合わせて上昇します。

 

※1つ条件があります。どんな優良企業でも、利益に対して割高過ぎる株を買ってはいけません。利益でペイできるある程度の水準というのが存在します。

端的にいうと、PERが50倍を超えているような株価がついている場合は、その後に大きな株価下落の可能性があります。

 

まとめ

・「株」は「会社の保有権の一部」です。

・株式を持っていると、株数に応じて利益を配当金として配分されます。または配分されなかった利益は会社の事業へ再投資されます。

・日々の株価の値動きに惑わされていはいけません。

 

繰り返しになりますが、株は決してギャンブル券ではありません。

ちなみに僕も、株式投資歴14年目となりますが、買ってから一直線に右肩上がりした株はたぶん1つもないと思います。どんな株でも、どんなタイミングで買っても、どこかで一度は必ず元本を割れているはずです。

 

しかし、株式が一時的にマイナスになってもかまいません。保有して利益を享受できる限り、基本的には期待値がプラスになる「プラスサムゲーム」です。株価は一時的な変動で終わることが大半です。高値で買わない限りは。

 

以上、た~とるでした。