サラリーマンという病③/ポストを与えるよ。給料はかわらないけどね。
こんにちは、サラリーマン投資家のた~とるです。
サラリーマンとしての虚しさを病と称して書いています。
続きです。
僕の会社ではポストで給料が決まりません。在籍年数で決まります。
50代のヒラおじさんは、30代や40代の年下管理職より給料が高いです。それが年功序列というものです。
勤務先では就職氷河期~リーマンショックくらいまで採用を比較的少なくしていたため、社員の年齢構成がひょうたん型となっています。30代半ばから40代後半の年齢層が少ないんですね。
そのため、幹部と末端の中継役となる中間管理職の人材が不足していた時期がありました。
僕の勤務先では昇進してもメリットがないので、昇進試験を受けたいと希望する人が少ないです。しかし、会社としては中間管理職が不足してたので、昇進させようと圧をかけていたわけです。
氷河期世代は使命感を持って働いている人が多いです。就職難の時期になんとか雇ってもらったという負い目のような感情を持っています。中堅層は昇進試験もほぼフリーパス状態で、管理職ポストに押し込まれていきました。
ところが、採用数を増やしてきた現在では、ひょうたん型の底の世代(30代前半)にはポストが不足しています。そのため会社は昇進試験受けなくていいよと言い始めました。昇進させたいのか、させたくないのかどっちなんだ…
管理職にならざるを得なかった世代と、やる気と能力があっても管理職のポストが無い世代が出来上がってしまいました。
現在の氷河期世代は、元々50代の準幹部社員が担っていた仕事を40代でこなしています。しかし、給料はあくまで40代相当の給料しかもらえません。ポストによる給料ではなく、在籍年齢に基づいた給料しかもらえないんです。
筆者た~とるも、ひと昔前なら40代後半の社員が担っていたポストを担当したことがあります。ちなみに給料はその人の7割くらいしかもらえませんでした。僕の方が在籍年数が10年以上少ないからです。
会社としては、社員1人1人のキャリアや能力給よりも年功序列をいかに継続するかに注力しています。幹部級社員でも、年齢で給料が上がるのは当たり前と言う人もいます。そこまでして年功序列を守りたいものなのか、といつも疑問に思っています。
この一件、会社内では笑い話で済ませている人が多いです。氷河期世代は「俺はしんどいけど頑張っている」という武勇伝として。若手は管理職になるのが遅れる喜びとして。
しかし、僕は危機感を覚えました。
ポストと給料に関連性がなく、キャリア形成に全く寄与しない人事制度となっています。会社側は職責に応じたインセンティブについては沈黙を貫いています。嫌なら会社を辞めろというスタンスです。
社員からは現在でも年功序列型の賃金を望む声が一番多いです。そりゃそうですよね、そのほうが楽なんだから。
しかしこの仕組み、やる気もスキルも無い社員が量産され続け、一向に生産性が上がりません。管理職は残業代が出ないのでサブスク働かせ放題。スキルも無いし転職もできないまま、会社にしがみついて思考停止して業務をこなす日々。
なんというか、詰んでます。
「年々待遇悪くなってるよな」
同僚たちがよく使う言葉で、実際そのとおりです。皆実感しています。
ただ、「しんどい自慢」をしたら話がそれで終わります。サラリーマンなのでしょうがない、仕事なのでしょうがないと。100回以上聞きました。
「仕事で苦労するのは当たり前」そういうのは普遍的な価値感ではなく、会社視点での価値観です。本当にそれが正解ということはないと思います。自分がどうしたいかは自分で決めるもの。周りがどうあれ自分は思考停止しないように。
続きます。